皆さんのご自宅の床材は何を敷いていますか?
日本の文化であり従来の住宅では、一般的な畳と、近年、主流になっている木製の床材であるフローリングのどちらかを採用しているのではないでしょうか。
または、賃貸住宅や水回りなどに使われるクッションフロアやフロアタイルといったものも多く使われています。
それぞれに特徴がありますが、どちらとも寿命は10~20年程だとご存知でしたか?
今回は、床材の新調を検討している方や、新居を建てようと考えている方などに向けて、畳とフローリングのそれぞれの魅力を紹介します。
この記事を通して、少しでも皆さんのお役に立てれば嬉しいです。
畳とフローリングの特徴について
まずは畳とフローリング、それぞれの特徴について紹介していきます。
畳の魅力
主に和室で見受けられる日本独特の床材のことで、芯材になる板状の畳床の表面に、イグサで織って作った敷物状の畳表を張り付けて作られます。
畳の良さはいくつかありますが、その中でも代表的な天然畳について紹介します。
まずは、畳本来の独特な香り。あの香りは、畳の原材料であるイグサによるものです。イグサの香りは、香りの良さだけでなく、森林浴と同じくらいのリラックス効果を持ち合わせています。
続いては、調湿機能です。畳が敷かれている和室は、どこか心地よい感じがしませんか?その答えとして、イグサの持つ調湿機能が挙げられます。
部屋の湿度を調節してくれるため、高温多湿の日本の気候にぴったり。湿度が高まりじめじめする夏には、空気中の水分を吸収し、湿度が低く乾燥しやすい冬には、畳に含む水分を空気中に放出し、湿度を整えます。
快適に過ごすことができる空間を生み出してくれるのが、畳の一番の魅力といえますね。
近年では、天然畳以外にも、イグサの香りは感じられないものの、傷が付きにくくメンテナンスのしやすい、樹脂製や和紙製などの畳も普及しています。
フローリングの魅力
木材を使用した床材のこと。近年では、メンテナンスの楽さなどの点からフローリングを選ぶ人も増えています。
フローリングに関しても素材がいくつかあり、それぞれに良さがあります。ここでは高級品の無垢フローリングの魅力についてご紹介します。
無垢フローリングとは、自然の木材をそのまま一枚の板に加工した床材を指します。
その素材からも想像できる通り、木材本来の良さを肌で感じることができます。実際に触れた時のべたつきの無いやわらかい肌触りとあたたかさ、落ち着く良い香りが大きなつよみといえるでしょう。
また、基本的な物は経年劣化が気になるところですが、無垢材の場合、年月が経つにつれて色合いや形状が徐々に変化するため、その移り変わりを楽しむことができます。
大きなつよみとして挙げられるのは、メンテナンスが楽という点でしょう。生活していくうえで、歩いたり何か液体がこぼれたりと汚れることが日常茶飯事の床ですが、フローリングであれば掃除機やフローリングワイパーをサッと空拭きするだけで基本的には事足りる為、手間がかかりません。
また、無垢以外にも、表面が木ではなくシートが貼ってある安価なものもあり、近年こちらが主流になってきています。
畳とフローリングのリフォームについて
畳とフローリングそれぞれの魅力をあげていましたが、現状のライフスタイルを見直してみると「日々のメンテナンスが楽ならフローリングにすればよかった。」、「やっぱり畳の部屋の方が落ち着くかも。」など、床材の新調に迷っている方もいるかもしれません。
そんな方のために、それぞれの床材に新調したいときに必要な費用と工事日数、また注意点にを簡単にまとめました。
畳からフローリングに変える場合
工程 | 畳を一度剥がして、段差を木材で埋めて新しくフローリング材を敷きます。 |
費用 | 10万円~30万円程度(6~8畳の場合) ※値段は張り替えるフローリングの素材や、お部屋の広さによって変化します。 |
工期 | 2~3日程度(6~8畳の場合) |
注意点 | 01. 畳に比べると防音性が劣る 畳は吸音性に優れた床材です。そのため、同じ生活音でも下の階に漏れてしまう可能性があります。集合住宅などにお住まいの方は注意しましょう。 02. ライフスタイルや用途に合わせたフローリング材選びが必須 |
フローリングから畳に変える場合
工程 | 床を剥がし、畳をはめ込むための枠組み(下地)を寸法し適したものに造作します。そこに新調の畳を収めていきます。 ※ただし、この工法は基本的には施工が難しく一般的ではありません。 |
費用 | 20万円~50万円程度(6畳の場合) |
工期 | 3~7日程度(6畳の場合) |
注意点 | 01. 床を剥がす作業が必要なので時間がかかる 02. 下地が劣化や破損を起こしていた場合追加で費用がかかる場合がある |
置き畳で手軽にリフォームしよう!
上記をご覧になっていかがでしょうか?
それぞれの床材に替えるとなると、やはり大掛かりな工事のため、結構な時間とお金が必要になってしまいます・・・
特に、フローリングから畳に変えるには、下地を作り直したり寸法したりと工数も増え、その分、更に費用と工期面が気になりますね。
それらを気にせずかんたんにフローリングを畳に替えられるとしたら、魅力的ではないでしょうか?おすすめしたいのが置き畳です。
置き畳とは?
置き畳とは取り外しができ、置くだけで和室の空間を演出できる畳です。お部屋のサイズに合わせた枚数を選んで買うことができます。
また、カラーバリエーションも一般的な緑色だけでなく、シックな紺色や派手なピンク・黄色など豊富な種類があります。そのため、用途ごとに対応できる畳として需要が高まってきています。
必要な枚数を買って、あとは置くだけなので労力も必要なくコストも抑えることができますね。
置き畳と一口にいっても、サイズや厚さ、メーカーも多岐に渡ります。そこで今回は、おすすめの置き畳を紹介したいと思います。
天然イグサの置き畳
天然のイグサを使用しているため、リラックス効果や学習向上効果などが期待でき、ヨガや即席勉強スペースに向いています。
また、畳の香りをかぎながらのお昼寝は畳でしか味わえない特権です。
和紙製の置き畳
和紙製のため、天然イグサの置き畳よりもダニやカビなどにも大変強く長持ちしますので、赤ちゃんの遊び場やお子さまのお昼寝のスペースにもぴったりです。
安価の置き畳
こちらは和紙製の置き畳とは違い、大変安価でお求め安くなっています。ただし、耐久性や反りは和紙製よりも劣るので、定期的に交換することをおすすめします。
おわりに
畳とフローリングの魅力について少しでもご理解いただけたでしょうか?
普段は意識することがなかなかありませんが、お家に住むうえで大事な床材。この記事を参考に、ライフスタイルに合ったものや好みのデザインを選んで、お家を更に心地よい環境にしてみてはいかがでしょうか?