フローリングの洋室に比べて、和室は畳や襖障子等のお手入れに悩まれる方が多いかと思います。日頃こまめにお手入れをすることで、より長い期間綺麗に和室を使用していただけます。
今回は日常の簡単なお手入れ方法をご紹介したいと思います。
一緒に網戸のお手入れ方法も簡単にご紹介しますので参考になさってください。
畳のお手入れ方法
掃き掃除を行う
掻き出す力が強く、隙間に溜まったホコリも取り除きやすいため、箒での掃き掃除が最もお勧めです。
畳の目に沿って小刻みに掃くとごみやホコリが掻き出しやすいです。掃除機で畳モードが付いている場合はそちらを使用するといいでしょう。掃除機はゆっくりと一定の間隔で畳の目に沿って往復することが大切です。
畳1帖につき40~60秒かけて行うのが目安です。へりの部分は傷みやすいので掃除機をかけない方が長持ちします。
※手で撫でた時にスムーズに滑る向きが畳の目に沿った向きです。写真をご参照ください。畳の目に逆らうとヘリやタタミの間にホコリや細かいゴミが入り込んでしまったり畳が傷んでしまったりします。
※ダニ対策として1時間程お部屋を暗くしておいてから掃除機をかけると効果的です。(ダニは夜行性のため)
乾拭きをする(水拭きは避ける)
イ草の畳は水分に弱い特性があるため水拭きは避け、目の向きに沿って乾拭きを行いましょう。
樹脂や和紙の人工の畳表(ゴザ)であれば水拭きも可能ではありますが、過度な湿気を含ませないために、水拭きは月1回程度にして日常のお手入れは乾拭きにしましょう。水拭きを行う場合も雑巾は固く絞り、強くこすらない様に軽く拭いてください。
定期的に換気を心がける (天気の良い日に窓を開けて風を通す等)
お部屋を換気することで過度に湿気をためず、カビやダニの発生を防ぐことができます。
カビが発生した場合エタノールを希釈したお湯に乾いた布を浸して固く絞った後、畳を拭き上げてお部屋の換気を十分に行ってください。
※梅雨の時期はエアコンの除湿機能や除湿機を使うのも効果的です。
畳お手入れの注意点
- 重曹を使用しない:重曹を畳のお手入れに使用すると黄ばみや、畳の中に入り込んだ成分が変化して黒い斑点となるなど、落ちない汚れの原因になりますので使用は避けましょう。またカビ取り剤や漂白剤等は変色の恐れがありますのでカビには上記でご紹介した様にエタノールをお勧めします。
- 粘着シートのついたクリーナーは使わない:粘着力が強く、畳表(ゴザ)が毛羽立ったりほつれたりする可能性がありますので粘着シートのついたクリーナーの使用はやめましょう。
- ロボット掃除機でのお掃除は避ける:畳は目に沿って往復するのが基本のお掃除方法ですがロボット掃除機はランダムに動くため、目に逆らって畳を傷めてしまう可能性があります。ロボット掃除機での掃除は避けた方がいいでしょう。
お手入れ以外の畳使用上のポイント・注意点
- 家具等の重い物を畳の上に置く場合は、脚の部分に板等をあてる:畳の傷みを軽減することができます。
- 絨毯等の敷物を畳の上に敷かない:湿気がたまりやすくなり、ダニ・カビが繁殖しやすくなってしまう。
障子・襖のお手入れ方法
畳同様可能な限り窓を開ける等してお部屋の換気・風通しを行う
襖・障子も吸湿性があるため、湿気を和室内に溜めない様に定期的に換気を行うことが大切です。
ホコリを払う
ホコリを払う時は、柔らかいはたきやハンディモップを使うのがおすすめです。上から下へ向かってホコリを払い、障子の桟の角に溜まったホコリは絵筆や刷毛・綿棒を使ってかき出します。
敷居(襖のレール部分)の掃除をする
敷居部分のホコリや細かいゴミを払う場合は箒で掻き出すかブラシ付の掃除機で吸い取りましょう。
敷居と襖の間の隙間のホコリやゴミは、敷居の溝の上に輪ゴムを置き、その上を滑らせる様に襖を開閉することで、輪ゴムにゴミやホコリが絡み取り除くことができます。
枠部分や引手部分は乾拭きをする
金属やプラスチック製の引手であれば水拭きをする方法もありますが、周辺の襖紙は水に濡らさない様注意しましょう。
お手入れ以外の襖障子の使用上のポイント・注意点
襖紙や障子紙も日焼けをするので直射日光が当たる場合はカーテンを閉める等してなるべく遮光しましょう。
網戸のお手入れ方法
日常的なお手入れ方法としては化学モップで軽くホコリを取るか、掃除機でホコリを吸い取りましょう。
掃除機はブラシ付のノズルなどをつけると便利です。網目に穴を開けてしまう危険や、網がよれてしまう可能性があるため強くこすりすぎない様に注意してください。
ホコリを落とす前に水拭きを行なってしまうとホコリが固まってしまいかえって落ちにくくなってしまうため、水拭きをするのであればモップや掃除機でホコリを払ってからにしましょう。
まとめ
今回は畳襖障子と網戸の日常の簡単なお手入れ方法をご紹介させていただきました。
日常お手入れをしていてもお悩みが解消しない場合は専門業者への依頼をお勧めします。お気軽に畳のミカタへお問い合わせください。