畳の敷き方のルールと位置名称について|ヘリ無畳(樹脂表)の人気色も紹介

一般家庭の和室に畳を敷く場合でも、基本的な敷き方のルールがあるのをご存じでしょうか?
今回は畳の敷き方のルールと、ヘリ無で希望の多い樹脂表(樹脂製の畳表)の人気色をご紹介したいと思います。

畳の敷き方のルールについて

01. 畳の敷き方の基本ルール

畳を敷き込む場合の基本的なルールとして、「畳の合わせ目を十字にしない」という前提があります。
合わせ目が十字にならない敷き方が縁起がよいとされている為です。合わせ目を十字にしない敷き方を「祝儀敷き」と呼びます。
特に婚礼などのお祝い事には、この祝儀敷きがよく用いられています。

対して上記のルールに反した敷き方を「不祝儀敷き」と呼び、葬儀の場合や、寺院仏閣・旅館の大広間等に多く用いられます。
(※旅館の大広間の場合、1度に大勢が利用する為同じ向きで畳を敷くと傷みにくく、掃除や手入れもしやすいことから採用されることが多いと考えられます。)

02. 半畳の畳がある場合のルール

4帖半のお部屋など、半畳の畳がある場合には、半畳の畳の位置は鬼の出入方角である鬼門(北東)を避ける、というルールがあります。

03. 入口や床の間と畳の向きついてのルール

入口から入った時、畳の目が進行方向になる様に、入口と畳は平行になる様に敷き込みます。畳の目に逆らわないので歩きやすく、ゴザも傷みにくくなるからです。

また、床の間がある場合は、上座である床の間の前の畳を平行に敷き、その後で残りの畳を敷き込みます
これは縁が床の間に対して直角になる敷き方(床刺しと呼ばれる敷き方)だと、上座に座る人が縁の上に座ることになってしまい、失礼にあたる為です。

畳の位置名称

上の図の様に、畳は敷き込む位置によって名称がついており、1枚1枚置くべき場所と向きが決まっています。その為、現在敷き込んである畳の場所を入れ替えることはできません。

お部屋の広さ別畳の敷き方

それでは、具体的にいくつか、お部屋の広さ毎に畳の敷き方を見ていきましょう。

3帖

4.5帖

4.5帖のお部屋は半畳を真ん中に敷く敷き方もありますが、下の図の様に左回りに敷き込むと「切腹の間」(卍敷き)となり縁起が悪い敷き方になるため避けられています。
なお、畳を反対の右回りに敷き込むと茶室の敷き方になります。

6帖

8帖

ヘリ無半畳の畳の敷き方

ここまで基本的なヘリ付の畳の敷き方のルールをご紹介してきましたが、ヘリ無畳で半畳サイズ(90角の正方形のタイプ)については、畳の目の向きを変えて縦と横、交互に敷き込む「市松敷き」と呼ばれる敷き方がよく見られます。

交互に敷き込むと、光の当たり具合や、見る角度によって同じゴザの色でも濃淡が出て、違う色を2色遣いしている様に見えます。

ヘリ無半畳の畳の人気色をご紹介

「市松敷き」と一緒に、へり無半畳の畳で一番ご希望の多い、リノベーション畳の人気色をご紹介したいと思います。


(引用元:施工事例 | セキスイ畳「MIGUSA」| 積水成型工業株式会社

まずはリーフグリーン。色味はイ草に近い緑色なので和室に敷いても違和感がなく人気です。
これより少し濃い色のグリーンも人気があり、グリーンとリーフグリーンで市松敷きにすると、一層濃淡が際立つので2色遣いをされる方もいらっしゃいます。

続いてアイボリー。フローリングの洋室とも相性が良い色なので、和室以外でも置き畳にいかがでしょうか。

最後にモカベージュ。アイボリー同様、柔らかい色でお部屋が明るい印象になります

最後に

いかがだったでしょうか。畳の敷き方にはきちんとした理由から、さまざまなルールがあることがお分かりになったと思います。

普段はあまり気に留めることはありませんが、畳の敷き方には歴史や吉凶との関わりも有り、調べてみるとなかなか面白いと感じました。
今回の記事を参考にご自宅等身近な畳の敷き方を改めて調べてみてはいかがでしょうか。

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