襖の伝統的な文様7選!柄配置の種類や選ぶ時のポイントなども紹介

襖の張替えする際に、次はどんな色・柄にしようかと迷ってしまったことはありませんか?今のままでも良いけれど・・・せっかくなら新しい柄にするのも、気分が変わりおすすめです。
襖紙は昔から日本でつくられ使用されている為、伝統的な文様が多く使用されています。今回は襖紙の選ぶときのポイント、そして襖の伝統的な文様とその意味についてご紹介させていただきます。

襖紙を選ぶときのポイント

襖紙を検索するととても沢山の種類が出てきます。その中からご自宅にぴったりの襖紙を選ぶのは骨が折れますよね。そんな時はこれからご紹介する3つのポイントをご参考にしてみてください。

デザインで選ぶ

襖はインテリアの中でも面積が大きいので、お部屋の印象を大きく左右します。まずはご自身がどんなお部屋にしたいのか、ご自身の好みやお部屋との調和を考えて選ぶと良いでしょう。
デザインと一口に言っても、柄以外にも紙のランクや紙質、加工によっても印象が変わります

襖紙の種類については、こちらのコラムもご覧ください。

襖の構造・名称について

機能性で選ぶ

襖紙の中には、一部防炎・耐水・防汚加工が施してあるものがあります。お子様やペットなどがいらっしゃるお宅は防水・防汚加工がされているものはもちろん、織物やビニール系の襖紙ですと破れにくい為おすすめです。
また和紙のものを選べば、湿気を吸収・放出しお部屋の空気を快適に保つ働きもあります。

金額で選ぶ

「デザインにもこだわりたいけど、あまりお金がかけられない」という方もいらっしゃるかと思います。
そんな方はまず襖紙のランクで選ぶと良いでしょう。
襖紙には機械梳きのものから手漉きでつくられているものまで様々な種類があり、それぞれに名前がついています。中でも「新鳥の子(しんとりのこ)」という種類は、製紙から模様付けまで一貫して機械で生産されている為、最も安価で絵柄も使いやすいものが多くあります

新鳥の子の中では、畳のミカタにてオリジナルデザインの「」という襖紙をご用意しております。
こちらは定番の和柄から、洋風に合う木目調などのデザインまで取り揃えており、一番お安く施工が可能です。

カタログ

襖の代表的な柄配置

襖には柄の入り方に定番があります。上記の4種が代表的なものになり、特に総柄と裾柄は種類も豊富です。他にも下記のような柄の入り方があります。

今回は代表的な4種類について、実際の襖紙の写真と共にご紹介いたします。

総柄(総模様)・・・襖紙全体に柄が入っているもの

※左:華り 第一集 No.813、右:角兵衛 第21集 No.620

裾柄(裾模様・腰模様)・・・襖紙の下部のみに柄が入っているもの

※左:光 vol.5 No.601、右:山水 第23集No.410

帯柄(帯模様)・・・襖紙に帯状の柄が入っているもの

※左:景勝 第32集No.802、右:角兵衛 第21集 No.625

袖柄(袖模様)・・・襖紙の左右どちらかに縦に柄が入っているもの

※左:光vol.5 No.608 、右:角兵衛 第21集 No.608

裾柄・帯柄は和の雰囲気を、袖柄は洋の雰囲気も感じやすい柄配置となっています。総柄はどんな模様かによっても大きく印象が変わりますので、ご自身のお部屋に合ったものをお選びください。

襖の伝統的な文様7選

襖には日本古来より使われている文様が多く見受けられます。今回はそんな文様・柄を7つご紹介させていただきます。

桜(さくら)

古くから愛され、日本を代表する花である桜は、襖紙にも多く使用されています
寒い冬を越え咲く桜の文様は幸先の良い「物事のはじまり」を意味します。桜が一斉に咲き誇る姿から「繁栄」や「豊かさ」の意味も込められています。

襖紙には「小桜」と呼ばれる図柄や枝付きのものまで様々なデザインがあります。
桜が描かれている襖紙は柔らかい色合いのものが多い為、和室全体を明るい雰囲気にされたい方におすすめです。

※左:のぎく 第11集 No.611 、右:あいぜん 第18集 No.720

松竹梅(しょうちくばい)

松竹梅と言えば、飲食店などでお食事の格付けに使われている場面にはよく遭遇するのではないでしょうか。
ですが松竹梅はもともと、冬の寒さが厳しい時期にも緑を保ち、花を咲かせることから「歳寒三友(さいかんさんゆう)」と呼ばれ、縁起の良い物の象徴としておめでたい場面に使われる文様なのです。

松竹梅のそれぞれにも意味があり、「松」は冬でも縁を保ち寿命も長いことから「長寿」「永年」を、「竹」は雪にも折れること無いことから「成長」「生命力」を、そして「梅」は冬の厳しい寒さの中でどの花よりも早く花を咲かせることから「気高さ」を表しています。

襖紙に使用される際には、松竹梅が1枚の襖紙に収まっているデザインもあれば、松・竹・梅が単体で描かれているものも多くあります。
松は力強く描かれることが多く、写真のように2枚組や4枚組になっているものも多く存在します。高級感や存在感があり、昔ながらの和室におすすめです。
竹や梅は優しい絵柄が多く、いろんなお部屋に合わせやすい図柄が多いです。

※左:あかつき 第21集 No.677 、右:しんせん 第28集 No.911

つゆ草(つゆくさ)

半円上のラインが連なって描かれている文様のことを指します。
つゆ草と共に雲や花があしらわれているもの、総柄になっているもの等様々です。
どれもシンプルで上品なこの文様は襖紙に使用されることが大変多く、どんなお部屋にも合わせやすいです。

※左:ごりん 第18集 No.57 、右:華り 第1集 No.810

雲竜(うんりゅう)

雲竜とは文字通り、雲の中の龍のことを指します。元来雲竜紙というものは、ベースとなる紙に長めの繊維を入れて雲のような模様を表現した和紙でした。現在襖紙は柄を印刷していることも多く、そういったものはそちらを模した柄になっています。
シンプルだからこそ、和紙の風合いが出やすい柄になります。雲竜柄の入り方が襖紙によって違うので、色々見比べてみても良いかもしれません。

※左:しずか 第6集 No.173 、右:角兵衛 第21集 No.629

霞・雲(かすみ・くも)

霞は消えては現れることから「永遠」という意味があります。
雲は雨を呼び豊作をもたらすということから「良い事が起こる前兆」という意味や、漂う姿から「悠々自適」、繰り返し沸き立つ様子から「輪廻転生」の意味もあります。
どちらもおめでたい文様として使われています。

※左:しんせん 第28集 No.913 、右:あかつき 第21集 No.679

市松(いちまつ)

市松模様は2020年東京オリンピックのエンブレムに採用されていたことは記憶に新しいのではないでしょうか。
元々は石畳のような柄だった為「石畳」と呼ばれていましたが、江戸時代中期に「佐野川市松」という歌舞伎役者が舞台でこの模様の袴を着ていたところ庶民に大流行し、それ以来「市松模様」と呼ばれるようになりました。
市松模様には、その柄が途切れることなく続いて行くことから「繁栄」の意味が込められています。子孫繁栄や事業拡大など縁起の良い模様として沢山の人に好まれています

襖紙の市松模様は、細かいものから大きいものまで様々。細かい柄は圧迫感がなく、どんなお部屋でも使用しやすく、モダンな雰囲気にもなります

※左:景勝 第32集 No.817 、右:角兵衛 第21集 No.614

帯(おび)

引手付近に帯があるものは「引手帯柄」とも呼ばれています。引手部分は手が当たって汚れやすいのですが、引手帯柄は汚れが目立ちにくい為、古くから好まれていました。
昔ながらの印象になり、和の雰囲気が強まります

※左:しずか 第6集 No.178 、右:角兵衛 第21集 No.624

洋室の雰囲気に合う最新の襖紙も

現代では和室が洋室やリビングに続いていることが多いです。その仕切りとしても使用されている襖。そんな襖には洋室の雰囲気にも合う襖紙を選ぶと良いでしょう。

特におすすめなのが「Re・ノベーション襖」。
モダンな色柄で和洋どちらにも合うのが特徴です。襖の印象を大きく変える斬新なカラーリングで、襖紙を張り替えるだけでもお部屋がモダンで洗練された空間になります。

※左:光 vol.5 R-11 、右:光 vol.5 R-12

まとめ

いかがでしたでしょうか。伝統的な文様は、襖紙だけでなく着物や浮世絵など、さまざまな物に描かれています。今回ご紹介したもの以外にも沢山の種類があるので、気になられた方はぜひ調べてみてください。
こちらのコラムが襖紙を選ぶ際の一助になれば幸いです。

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