これまでのコラムを読んでいただいたことがある方は既にご存知かもしれませんが、畳にはさまざまな種類の畳表と畳床があります。
それぞれ組み合わせによって、感触や香りが異なりますが、いったいどのような違いがあるのでしょうか?実際に触れたり、歩いたり、寝転んだりして、検証してみました!
今回比較した畳は「天然表×建材床(Ⅱ型)」、「樹脂表×建材床(Ⅱ型)」、「樹脂表×うす床」、「天然表×ワラ床」の4つになります!
※床の種類については、こちらのコラムをご覧ください!
天然表×建材床(Ⅱ型)
天然のイ草を使用した畳表と建材床(木材を固めたボードと発泡スチロールのようなものを重ねたもの)で作られた畳を検証しました。
まず第一印象は、イ草の香りに包まれること!これは、人工的に作られた畳表には出せない特徴かと思います。実際に寝転んでみると、イ草の香りに包まれて、なんだか安心感があります。
建材床を使用しているので、歩いた時の感触は硬く感じますが、フローリングと比べると柔らかみがあり、ひんやりした感触なく過ごすことができました。
樹脂表×建材床(Ⅱ型)
次に、天然イ草の風合いを残しつつ作られた樹脂製の畳表と先ほどと同じ建材床で作られた畳を検証しました。
実際に畳の上を歩いてみると、天然表に比べて若干硬く、少しだけ暖かみが少ないように感じます。
樹脂表は、ペットボトルのキャップに使われている素材でできているので、天然のイ草に比べるとこのように感じてしまうのかもしれません。ですが、樹脂畳は劣化が少なくお手入れがしやすいので、初心者でも扱いやすい畳です。
また、カラーも豊富なので、場所や場面にとらわれず使用していただけるかと思います。
樹脂表×うす床
先ほど説明のあった樹脂表に畳床の厚さが薄い「うす床」と呼ばれる畳を検証しました。
まず感じたのは柔らかさです。床の材料は建材床と同じなのに何故か柔らかく感じました。
おそらく畳を置く下の素材によって硬さの感じ方が変わるのではないかと思います。フローリングよりも畳の上に布団を敷いて寝た方が寝心地がよさそうです。
また、畳を歩いた際にジョイントマットのような柔らかさを感じました。これなら子供のいるご家庭でも安心して使用して頂けると思います。
天然表×ワラ床
今度は昔ながらの畳床がワラで作られたワラ床の天然畳を検証していきます。
歩いたり寝転んだりした感触では、建材床よりも柔らかく暖かみがありました。実際に触ってみると床がワラでできているため、平らではなく微妙に凸凹した形状が感じ取れました。
ワラ床は使っていくにつれて柔らかくなっていくようなので当初は硬く感じることがあるかもしれません。柔らかいのに建材床よりも耐久性があり、数十年使うことが可能です。
現在ワラ床は建材床よりも高額になっていますが、しっかりと管理をすれば非常にメリットが多い畳といえます。
使用した畳についての詳細は以下で確認できますので、よろしければご覧ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。同じ畳でも、似ているようで少しずつ違いがあることが分かりました。
場所や用途によって、それぞれ最適な畳を選んでいただく方が一番いいですが、筆者が今回の検証を経ておすすめしたい畳は、ズバリ樹脂畳「樹脂表×建材床(Ⅱ型)」、「樹脂表×うす床」です。
畳初心者でも扱いやすく、カラーが豊富で洋風な部屋でも取り入れやすいと感じました。特にヘリ無し畳の半帖物が、「市松敷き」で互い違いに敷かれていて綺麗で、新しい和室の雰囲気を味わっていただけるかと思います。
皆さまも機会があれば、ぜひ一度試してみてください!