畳の構造をより詳しく知ろう!第2弾「畳床は何からできているの?種類と特徴を解説」

いつも畳のミカタのコラムを見ていただき、ありがとうございます。
今回は、「畳の構造をより詳しく知ろう 第2弾」です!
前回は畳表についてでしたが、第2弾では「畳床」を詳しくご紹介をさせていただきます!

畳の床・・・一体何で作られているか、皆さまは知っていますか??
畳の良し悪しを決める大事なところなので、ぜひともご一読ください。

畳床とは?

畳床は、先程ご紹介したように畳の良し悪しを決める最も重要な芯材であり、機能性や性能を決定づける最大のポイントとなります。素材は主に以下の3つに分けられます。

  1. 昔ながらのワラを原料としたもの
  2. インシュレーションファイバーボード(木材チップを圧縮したもの)を原料としたもの
  3. ポリスチレンフォーム(ポリスチレンを難燃剤を混ぜて発泡させ成形したもの)を原料としたものがあります。

ワラ床

昔ながらの天然素材で、耐久性があり、吸湿・放湿性に優れております。よく乾燥させたワラを何層にも積み重ね、40㎝程のワラをおよそ5㎝まで圧縮し縫い上げて作られます。ワラ床は作り手の技術によりランクが異なり、ワラの質、量および配層の多さ、配列や圧縮の均等さ、縫い目の間隔がより細かいものが高級品とされます。

ワラ床の種類

  • オールわら:全てわらで出来ていて、およそ30~35kgの重量がある。
  • わらサンド:ポリスチレンフォームをわらでサンドしたもの。オールわらに比べて軽く、ダニが発生しにくい。

ワラ床の特徴

メリット
ワラを何層にも積み重ねて圧縮してつくるため、適度なクッション性があり、耐久性、調湿性、断熱性、保温性に優れています。また、張替えを繰り返してもへたりにくく、寿命が長いのも特徴の一つです。

デメリット
密閉されやすい近年の住宅では、ダニやカビが発生しやすく、適度な湿度のコントロールが必要です。また、他の畳床に比べてかなり重量があり、価格も建材床にくらべて割高になります。

建材床(化学床)

ワラを一切使わない畳床。インシュレーションファイバーボードと呼ばれる畳床を数枚重ねて使用されます。大量生産が可能なため比較的コストが安く、品質を均一に保つことができます。

建材床の種類

  • Ⅰ型:インシュレーションファイバーボードだけを使用。建材床の中で一番高級品です。
  • Ⅱ型:上部にインシュレーションファイバーボード、下部にポリスチレンフォームを使用した2層式の軽量タイプ。床下より上がってくる湿気に効果的です。
  • Ⅲ型:インシュレーションファイバーボードでポリスチレンフォームをサンドしたもの。

どんな部屋にも対応可能な汎用性がある畳床です。

建材床の特徴

メリット
ダニが発生しづらく、大量生産が可能なことでコストを抑えることができます。また、ワラ床に比べて軽いので、一人で持ち上げて移動させることも可能です。

デメリット
ワラ床に比べて修復機能がやや弱く、一度傷ついてしまうと元に戻すのが困難です。
また、インシュレーションファイバーボード自体は吸湿性・放湿性が優れていますが、ポリスチレンフォームが水を通さない為、内部の湿度が上昇してしまい、住宅の作りによってはカビが発生しやすくなる場合もあります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
昔のイメージでは、畳床=ワラを想像されているかと思いますが、建材床というジャンルが増え、それぞれのニーズに合わせた使い方を現在では行っています。

ご自宅の中にある畳や、旅館・ホテル・飲食店など外で見る畳がどの芯材で出来ているのかどうか、ぜひとも興味を持って見ていただき、より畳を好きになってください!
次回のコラムもお楽しみに!

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