納品完了後の商品状態について気になる部分がある、ということもあるかと思います。
今回は納品完了後の商品状態について考えられる原因と簡単な対策をまとめてみましたので是非参考になさってください。
畳
畳表(ゴザ)に黒い筋がついている
ゴザが店舗に到着するまでの輸送の段階で折り曲げて梱包している為、折り曲げた部分のイ草がつぶれた状態になり、黒い筋の様に見えることがあります。
イ草は水分を吸うと膨らむ性質があり、日にちが経過するとつぶれたイ草が空気中の湿気を吸って膨らむ為こういった筋は薄くなり自然に目立たなくなります。
畳のミカタ.comでは納品前に霧吹きで水をかけて折れ筋を均一にする作業を行なっておりますが、もしお時間が経過しても目立つ場合は改めてご連絡くださいませ。
畳の表替えについては、下記の「畳表替え」の見学レポートコラムもご参照ください。
イ草が切れて飛び出ている
これはイ切れと呼ばれる現象です。イ草は天然の植物なので化学繊維等と比べて切れやすい素材であり、摩擦や乾燥等が原因でイ草が切れて飛び出してしまうことがございます。
イ切を避けたい場合には天然のイ草ではなく、樹脂や和紙を素材とする人工のゴザをお勧め致します。
色にムラがある
色ムラについてもイ切れと同様に天然のイ草の場合、完全に避けるのは難しい為こちらも人工のゴザを使用することをご提案致します。
特に価格の安価な天然イ草のゴザ程、短いイ草を使用している為色ムラが顕著に表れやすい傾向があります。
色ムラが出にくいだけでなく、納品後の日焼けも人工のゴザの方がしにくい為お勧めです。
ゴザに粉の様なものがついている
これはイ草と刈り取った後に殺菌・発色の為にドロにつける「泥染め」と呼ばれる工程で付いたドロが残っていることが考えられます。
人体に害のあるものではありませんのでご安心ください。気になる場合は乾いた布で何度か繰り返し拭いていただくと落ちていきます。
※ゴザを傷めない様になるべくやさしく目に沿って拭いてください。
襖・障子
襖や障子の紙にシワが出ている・紙が浮いている
張替えたばかりの襖や障子の紙にはシワが出ることがあります。
襖紙は水分を含むと伸び、乾燥すると縮むという特徴がありますので、襖紙を張替えた後乾く工程で紙が縮みピンと張った状態になるのですが湿度がある時期やお部屋の湿度が高い状態だと乾燥速度が遅くなり紙にシワが出てしまうことがございます。
襖紙の湿気がなくなるまで様子を見ていただき、1週間~10日程度経っても直らない場合はご連絡くださいませ。
襖が反ってしまった
襖紙の張替をする場合、本体の種類(本襖・ダン襖・戸襖)の種類に関わらず反りが発生する可能性がございます。
特に心材がダンボールの「ダン襖」は紙を張る時に使用する糊の水分の影響や乾く時の収縮力の影響を受けやすく反りが出る可能性が非常に高くなります。
1つ前のシワ・紙の浮きでご紹介した様に襖紙は水分を含むと伸び、乾燥すると縮むという特徴があります。
張替えの時に表と裏で紙が縮むことでかかる収縮力のバランスを取らないと襖が反る原因となる為、両面の張替をご提案させていただく事がございますが、両面の張替えはあくまでも現状維持・反りの軽減の為のご提案となりますので予めご了承くださいませ。
また、1度反りが出た襖を元に戻すことはできない為、既に反りが出ている襖は新規製作のご案内をさせていただく場合がございます。
網戸
網戸の網の張りが緩い
丈の長い網戸(丈が1899mmを超えるもの)や中桟の無い網戸はあえて網を緩めに張る場合がございます。ピンと張った状態で網を張ると網戸の真ん中が上下の幅より短くなり、隙間が出てしまうことがある為です。
また、ペットを飼育されている方におすすめのペットディフェンスは、材質自体撚れが出やすい為あえて緩めに張っている場合がございます。
まとめ
今回ご紹介した中にもある様にお時間経過によって改善が見込める場合もございます。納品完了から1週間~10日程度経過しても改善が見られない場合や他に気になる点がございましたらお気軽にお問い合わせくださいませ。