国産のイ草生産農家の減少について以前のコラムでご紹介をした際に中国産と国産のイ草の違いを少しご紹介しましたが、今回はより具体的にその違いをご紹介したいと思います。
以前のコラム:畳表の流通動向と国産イ草農家の減少、国産畳表お勧め点のご紹介
まずはイ草の栽培の過程の違いについてご紹介させていただきます。
イ草の苗について
どちらも国産苗を使用しており苗自体は変わりません。
土壌について
国産は土壌管理が行き届いており、農薬等がしっかり管理されているのと比較すると中国産は管理が不明瞭であることが違いとして挙げられます。
収穫時期について
国産のイ草に比べて中国産は収穫時期が早いことから、十分に成熟しない内に収穫され表皮が傷みやすく耐久性も落ちてしまう傾向があります。
染土と染土の加工について
収穫後イ草を乾燥から守る、変色を防ぐ為に染土と呼ばれる泥でイ草を染める「泥染め」と呼ばれる工程があります。
染土は基本的に同じものが使われていますが、中国産のイ草は先にご紹介した様に未成熟で収穫される場合があり、染まりにくい為発色をよくする染料や着色料が使われます。そうすると、イ草の表面の小さな気泡が目詰まりしてしまい、本来の調湿効果が失われてしまう恐れがあります。
出荷直後は綺麗な発色が出ていても、日々使っている内に「着色が取れて色ムラが出る」「衣類に染料が付いてしまう」ことがあるので用途によって畳を選ぶことや、乾拭きのお手入れが大切です。

中国産収穫後のイ草

泥染め後のイ草
乾燥について
また、前回のコラムでもご紹介しましたが、中国産のイ草は輸送中にカビが発生することを防ぐ為に短時間で乾燥させており、水分がなくなり表面が硬くなる、傷みやすくなることがあります。

中国:イ草の乾燥機
価格について
ここまでの内容から見てみると国産の品質が高いと感じますが、価格の面から見てみると中国産はコストパフォーマンスが高く国産に比べて費用を抑えることができます。
畳のミカタ.comの価格で比較をしてみると、中国産(一般住宅向)のへり付き畳表替が6,160円(税込)/1帖であるのに対して国産(一般住宅向)のへり付畳の表替は7,590円(税込)/1帖。
1帖物の畳1枚につき約1,400円の差額。
例えば6帖のお部屋であれば8,400円程価格に差が出てきます。
まとめ
今回は中国産と国産の畳表の違いをご紹介させていただきました。
近年では日本の企業や技術者が携わることで中国のイ草生産の技術も向上しています。
お部屋の使用目的によって畳を選ぶこと、安心してお任せできる業者さんを見つけることが大切と言えるでしょう。
畳のミカタ.comでも中国産・国産どちらも取り扱いしておりますのでお気軽にご相談ください。
HPからのお問い合わせ:お問い合わせ | 畳のミカタ.com
お電話でのお問い合わせ;0120-91-9764
メールでのお問い合わせ:info@tatami-mikata.com
